平成21年 第 3回 沖縄県議会(定例会)    第 9号  2月26日
 5、沖縄の食文化であるヤギ生産に向けて県の取り組みについて。
 
沖縄のヤギ料理は全国的にも珍しく、行事に欠かせない食材として沖縄の伝統的な食習慣の中で生まれはぐくまれてきました。
 県内のヤギ生産農家やヤギ料理店など関係者により受け継がれ、ヤギの食文化の発展と継承を図るためこれまで努力を重ねてきましたが、全島山羊フェスティバルが途絶え、そのためにヤギ生産農家が減少しております。
 私は、沖縄ブランドアグーを初めとする沖縄にしかない全島山羊フェスティバルを再び開催し、ヤギ生産物を一同に展示即売し、農家の生産意欲と県民のヤギ食文化に対する意識の啓発を図るために、仲井眞知事を初め県の協力を求めるために質問をしております。
 (1)、ヤギ農家数の飼育状況について、北部・中部・南部についてお伺いしたいと思います。
 (2)、ヤギの屠殺場について、県内において、現在名護食肉センターでしかヤギの屠殺ができず、ヤギ農家は大変困っております。JAおきなわの5支店のヤギ部会長は、県知事に対し沖縄県南部食肉センターのヤギの屠殺・解体の再開と安全なヤギ肉供給体制確立を図るため要望しているが、改善されていない現状について。
  3)、ヤギの屠殺においてTSE狂牛病検査を行った経緯があるか。
 (4)、全国でヤギによるTSE狂牛病に近い病気が発生したことがあるか。
 (5)、BSEまたTSE狂牛病に伴い農家にヤギの屠殺検査負担がかかっております。牛・ヤギの屠殺・解体に県の助成制度ができないか。
 (6)、オーストラリア等の牧畜の盛んな国々から沖縄県に冷凍ヤギ肉が輸入されているが、県は食の安全性から輸入ヤギの検査を行っているのか。

 

(答 弁)
続きまして、沖縄の食文化であるヤギ生産に向けての県の取り組みについての中の、ヤギの屠畜において、TSE検査をした経緯についてにお答えいたします。
 牛についてはBSE、ヤギについては伝達性海綿状脳症と呼ばれております。
 平成8年と畜場法施行規則の一部改正によりTSEが検査対象となる疾病に指定されました。その後、国の通知により平成14年4月1日からは、屠畜場で屠殺される12カ月齢以上の綿羊及びヤギの頭蓋、脊髄及び胎盤、並びにすべての綿羊及びヤギの扁桃、脾臓、小腸・大腸の除去及び焼却が義務づけられました。
 さらに、規則の改正によりまして平成17年10月1日からは、生後12カ月齢以上のヤギについてTSEスクリーニング検査を実施することとなり、現在に至っております。
 なお、本県では平成17年10月1日から平成21年1月31日までに5392頭のヤギについてTSEスクリーニング検査を実施しておりますが、すべて陰性でございました。
 続きまして、輸入ヤギ肉の検査についてにお答えいたします。
 輸入食品の検査に関しましては、一義的には国の検疫所が行うこととなっており、県としては、これまで輸入ヤギ肉の検査を実施しておりません。しかしながら、輸入食品の安全性に対する県民の不安もあることから、県では次年度から国の検査を補てんするため、沖縄県食品衛生監視指導計画に基づき県内で流通する輸入食品についても収去検査を実施し、安全性を確保していきたいと考えております。
 福祉保健行政についての、ヤギの飼育と健康づくりについて一括してお答えいたします。
 ヤギの飼育等農作業で適度に身体を動かすことや動物との触れ合いによるストレス解消等も健康づくりのための一つの方法になり得ると考えられます。
 県においては、県民に日常生活の中で健康づくりを実践してもらうように、「頑張りすぎず適度な運動 今より10分(1000歩)多く歩こう!」等の標語を盛り込んだ「チャーガンジューおきなわ9か条」を決定し、広く周知を図っているところであります。
 また、「健康おきなわ21」で平均寿命の延伸を目標設定しており、男女の平均寿命が現状よりも延び、かつ男女とも全国順位が上位になることにより、健康・長寿をアピールすることができると考えております。
 
(答 弁)

沖縄の食文化であるヤギ生産に向けての県の取り組みについての御質問で、ヤギの飼育状況についてにお答えいたします。
 本県におけるヤギの飼育状況は、平成19年12月末現在で、飼養戸数1512戸、飼養頭数9942頭となっております。そのうち、北部地域が546戸で3238頭、中部地域が276戸で2014頭、南部地域が367戸で2295頭となっております。
 同じく沖縄の食文化で、ヤギ屠畜施設の整備についてにお答えいたします。
 沖縄本島におけるヤギの屠畜は、と畜場法の改正に伴い平成14年度までに新基準に見合う改善が義務づけられたことから、平成15年3月に整備された名護市食肉センターのみで実施しております。
 当センターの年間屠畜処理能力は2000頭で、平成19年度の実績は627頭と、約32%の稼働率となっております。
 南部地域に新たなヤギの屠畜施設を整備することについては、沖縄県食肉センターにおける施設整備等を検討してまいりましたが、屠畜頭数の確保や採算性等の課題があり、現状では厳しいものと考えております。
 同じく沖縄の食文化で、ヤギの病気についてにお答えいたします。
 ヤギの伝染病には、神経系の異常を特徴とするスクレイピーがありますが、これまで国内におけるヤギでの発生報告はされておりません。
 同じく沖縄の食文化で、屠畜費用に対する県の助成についてにお答えいたします。
 肉用牛及びヤギの屠畜には、屠場使用料、内臓処理料、特定危険部位処理料及び冷蔵保管料等の諸経費が必要となっております。
 県としましては、これらの経費については、屠畜場の利用者が負担することが基本であることから、屠畜費用の助成については困難であると考えております。
 以上でございます。
 

そして再質問の5、沖縄の食文化であるヤギ生産に向けて、先ほど部長は、ヤギの屠殺場の件で、前は北部食肉センター、中部にもあったんです、ヤギの屠殺場が。現在は北部にしかない。先ほど数字でも示しておりましたが、ヤギ農家が北部に546ですが、中南部で大体500戸数超しています。頭数で言ったらほとんど中南部の方が多いんです、ヤギの頭数で言ったら。それをやはり南部にも屠殺場をつくるべきだと。その理由は、南部食肉センターの改造をしたときに、現在の南部食肉センター、北部を改造したときに、沖振法かまたは農林水産省の予算をかけて改造したはずであります。なぜそのときにヤギの屠殺場までできなかったのか、これをお伺いしたいと思います。
 それと、皆さん御存じのように、ヤギの屠畜はそんなに難しいものじゃないんです。例えば、ぜひ議員の皆さんに報告したいと思います。
 ここに「自家用とさつ届」とあります。(資料を掲示) この「自家用とさつ届」というのは、県に申請すれば、自分たちの自宅の近くでもヤギの屠殺ができます。それは、そのかわり獣医の診断書が必要なんですが、獣医の診断書があれば南部でもどこでも、そのかわり条件が自家用となっております。これで過去に屠殺した経緯があります。もし部長これに答弁できればお願いしたいと思います。
 そのように、私が言いたいのは、離島の方々が名護まで来て屠殺して、また離島に持って帰っているかと聞きたいんです。私は、平成12年でしたか、地方分権一括法が施行されまして、その中で、知事が持つ権限が自治体に移譲できます。それを移譲することによって久米島でも、そして宮古・八重山、大東でもその屠畜ができるものだと思っています。これができるかできないか、僕はもう一度答弁していただきたい。
 理由は、そうしなければ食の安全を守られますかと。県は黙認するんですかと言いたい。それをすることによって沖振法の予算を使いながら、離島にもちょっとした屠殺場をつくって、その活用をする。それを、じゃ、また恐らく部長は獣医の話をするでしょう、予測していますから。これも私調べました。
 獣医は獣医の許可証をもらわないといけない。沖縄県の職員として獣医を退職された方々が78名おります。20名は本土に帰っております。現在58名が沖縄県。60歳から70歳までですね。退職された方がいます。その方々が北部に6名、中部に21名、南部に22名いるんですよ。この22名いる獣医を活用して、その獣医の免許があればこのヤギは大丈夫ですよと、健康ですよという診断書を出せば屠畜ができるんです。ですから私は、ヤギ文化はこの沖縄県においては、やはり県が率先して先頭になって、恐らく密殺されているところもまだあると思いますよ。それを県はしっかり予算をつけて、そして獣医もつけてこのヤギの屠殺、地域のニーズにこたえるべくやっていただきたい。
 また、嶺井光議員からも南部の方でこの一般質問が出ておりました。西銘恒三郎衆議院議員からも、県でできることは県でしっかりやりなさいと。国でできる仕事は私たちも国でやるし、予算の措置もいろんな知恵を出せばできるだろうと。なぜできないできないと言って県は断るのかが不思議でしようがありません。
 この施設はそんなに金がかかるものじゃありませんので、施設整備をすれば屠殺場はできます。ぜひ答弁をお願いしたいと思います。
 それと知事、これは要望というか感謝を申し上げます。
 知事、ぜひ全島山羊フェスティバル、1等1席は仲井眞知事賞ということでつけていただいて、また1等2席は髙嶺善伸議長賞ということでヤギ生産部会、また牛も含めて、市町村においての共進会もあるんです。南部でも糸満でも読谷でもあります。しかし、それを集めた総合的な全島大会がありませんので、ぜひ全島山羊フェスティバル、知事を先頭にお願いしたいと思います。
 以上で終わります。
 
(答 弁)
それから、全島ヒージャーフェスティバルの知事賞、もう喜んで出させていただきたいと思います。


(答 弁)
 ヤギの自家用屠殺の件で少しつけ加えさせていただきたいなと思いましてお願いしました。
 やはり過去に食中毒事件が発生しているんですね。そういうことで中毒の発生、食中毒を発生させないことと、動物由来の感染症を未然防止することを考えますと、やはり県民に安全で衛生的な食肉を提供していただけたらなというふうに考えております。
 それから、地域による屠畜場に運び込むのが大変じゃないかということがありましたけれども、一応久米島とかそこに県の検査員が出向いて、月2回ほどとか集中的にやっております。
 それから、やはり地域指定ということもあります。これは南北大東だとか、その地域で食べるということを前提に指定をしていることもあります。ですけれども、ここでまた持ち出すことはできないんですね。検査を受けてないのは持ち出しができませんので、やはり今、地域ブランドだとかヤギブランドを考えるときには、安全であるというお墨つきをいただいた方がいいんじゃないかなというふうに思いますので、できたら屠畜検査を受けていただきたいなということがうちからの要望でございます。よろしくお願いします。
 

(答 弁)
と畜場法の第13条で、屠畜場以外の場所において食に要する目的で獣畜を屠殺してはならないとなっております。ですから、市町村に権限移譲をこの部分だけを、検査の権限の一部だけを市町村に権限移譲というのはできないんじゃないかというふうに考えております。
 
(答 弁)

それではヤギに関する再質問で、南部地域のヤギ屠畜場ができなかった経緯についてお答えいたします。
 平成8年のO157の発生に伴い、と畜場法施行規則が改正され、ヤギ、豚の屠畜施設は平成14年3月までに新基準を満たすよう改善が義務づけられ、さらに平成13年のBSEの発生に伴い、ヤギと牛の屠畜施設にあっては新たにBSE対策が必要になりました。
 沖縄県食肉センターにおきましては、豚と牛の屠畜施設は改善したものの、ヤギ屠畜施設については採算性の問題から改善ができず、平成14年4月よりヤギの屠畜は実施しておりません。
 また、南部地域のヤギ農家にあっては、名護市食肉センターへ出荷するため輸送費の負担軽減が課題となっております。
 肉用牛農家においては、家畜市場への共同出荷を業者に委託することで、輸送コストの低減を図っている事例があります。
 県としては、ヤギ農家においても輸送コストの低減を図るため、生産者団体等に対し共同出荷等を提案しているところでございます。
 以上でございます。


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