平成27年第8回 沖縄県議会(定例会)第2号12月3日
 
平成27年12月 定例会
答弁 : 島田農林水産部長
4、農林水産業の振興について。
 台風常襲地である本県において、1966年の宮古島台風以来ほぼ半世紀ぶりの超大型台風に見舞われた与那国島では、最大風速81.1メートルを観測し、甚大な被害に見舞われました。台風13号及び15号による離島地域への被害がおさまらない中で、相次いで来襲した台風に今さらながら自然の猛威を感じざるを得ないのであります。
  今回の与那国島の被害は、これまでのような農作物中心の被害にとどまらず、住宅が全壊10戸、半壊が27戸、一部損壊が285戸、停電や携帯電話の不通、インターネットがつながらず交通手段も遮断され情報が入らず、住民生活は完全に麻痺した状態に陥ったようであります。まさに島全体が住民の生活基盤そのものが破壊されたようなものであります。県においても災害救助法の適用を決め、仮設住宅の設置、住宅の応急措置など、支援対策を進めているようであります。
 本県は、台風常襲地で毎年台風の被害に悩まされております。地球温暖化の影響で今世紀後半には、最大風速80メートルに達するスーパー台風が発生すると言われ、本県が最もその危険に見舞われるおそれがあるのではないかと懸念するものであります。県においては、このような事態にいかに対処するか対応を急ぐ必要があります。
 さらにTPP交渉が大筋合意したことで本県農水産業への影響が懸念されます。政府は農業重要5項目について聖域と位置づけ、完全撤廃の例外を確保したとしておりますが、5項目の品目のうち約3割については、影響が出ると言われております。本県関係の影響について、的確な把握が必要であります。同時に本県農畜産業を守るための対策について、政府の対策と連動した県としての取り組みが求められます。

 (1)、相次ぐ台風被害に見舞われる中、台風21号は瞬間最大80メートルを超える桁違いの勢力で与那国島を襲い甚大な被害をもたらした。復興に向けた支援対策の進捗状況を伺いたい。
 (2)、本県は、相次ぐ台風の来襲でサトウキビの生産減少を初め農林水産業に大きな被害を出している。台風や自然災害に強い農産物の開発・育成が求められるが、試験研究機関等における取り組みの状況を伺いたい。
 
答  弁

農林水産業の振興についての御質問の中で、与那国島における農林水産業の被害と支援対策についてお答えします。
 台風21号による県内の農林水産業関係の被害額は約1億8333万円となっており、うち与那国町における被害額は、約7319万円となっております。
 復旧に向けた支援対策につきましては、1、宮古・八重山の農業改良普及課に相談窓口を設置し、与那国町については現地の駐在職員を通して、病害虫防除や塩害対策等の営農指導を初め、低利の制度資金や農業・漁業共済等の活用に関する相談の実施、2、既往資金の償還猶予について、沖縄振興開発金融公庫やJAおきなわ等の融資機関に対し、特段の配慮を行うよう依頼、3、破損した畜舎については、農林漁業セーフティネット資金の借り入れによる対応、4、破損した防災林や農林漁業施設等については、災害復旧事業や県・市町村の単独事業等による対応などを進めております。なお、農業共済による与那国町の農家に対する支払い見込みにつきましては、平成27年9月30日現在で39件、支払い額は約479万円となっております。
 県としましては、引き続き関係機関や団体などと連携を密にし、支援について取り組んでまいります。
 同じく農林水産業の振興についての御質問の中で、台風や自然災害に強い農作物の開発・育成についてお答えします。
 本県は、台風の常襲地域であることから、自然災害に強い品種の育成等による農作物の被害軽減対策に取り組んでおります。具体的には、農業研究センターにおいて、1、強風等の影響を受けにくいサトウキビの品種の育成、2、倒伏や折損が少なく、強風の影響を受けにくいパイナップルの品種の育成、3、災害に強い栽培施設の開発、さらに森林資源研究センターでは、潮風害を軽減するための防風林の造成技術の開発などを実施しているところであります。
 県としましては、引き続き自然災害に強い品種育成及び技術開発に取り組んでまいります。
 
 平成26年 第2回 沖縄県議会(定例会)第2号 2月26日
  3、農林水産業の振興について。
本県が安定的・持続的なサトウキビ産業としての産地の形成をし、また、高品質で安心・安全なおきなわブランドを確立し、海外への輸出展開を含めた生産拠点を構築するには、異常気象にも対応できる生産施設等の整備が不可欠と考えます。そのために農業大学校の教育・研修や実習を通して農水産技術者の育成を図るほか、後継者育成対策など、推進や沿岸漁業を支える担い手の育成、新規就業者、中途参入者の確保に向けた取り組みを進めることが必要であります。
 
 
 


仲井眞知事・高良副知事・當間環境生活部長・山城農林水産部長 
答 弁
一方で、本県における農水産業の担い手不足は深刻であり、早急な対策が求められております。本県漁業を取り巻く環境は、水産物輸入の増大や魚価の低迷、燃料費の高騰、沿岸漁場の埋め立てによる喪失や土地改良、開墾による荒廃などに加え、日米地位協定に基づく米軍の演習・訓練に伴い漁船の操業制限水域が設定されている状況下で、漁業収入も低迷しているのが現状であります。
 このように本県における農林水産業の後継者育成や新規就業希望者の増大を図るには、安心して農林水産業に従事できる経営安定対策の充実が必要であります。安定した生活ができる農林水産業であれば若者は戻ってくるのであり、担い手不足も解消するのであります。
 そこで伺います。
   (1)、優良農地等の担い手への集積促進に向け、農地中間管理機構の機能強化や耕作放棄地の拡大防止を図る必要があるが、県の考えを伺いたい。
 (2)、国においては、農林漁業者が取り組む6次産業化に対し支援を行っているが、6次産業化ネットワーク活動交付金について、その支援内容と県の活用について伺いたい。
 (3)、有害鳥獣の被害が拡大している中、捕獲体制の強化を図るため、狩猟免許の取得・更新手続の緩和や捕獲に関する制度の運用改善、クレー射撃場の整備等研修・指導体制を拡充することについて県の考えを伺いたい。
 (4)、国の漁業用燃料価格高騰に対する支援について、県独自の支援策とともに現行の漁業者の負担割合をさらに軽減する措置を講じていただきたいが、県の考えを伺いたい。
 (5)、日台漁業取り決めについては一定の妥結を見たようだが、その内容と今後の見通し、また、本取り決めにより本県漁業者は多くの被害をこうむっており、将来において取り決め適用水域での漁獲量の減少や漁場の荒廃で周辺漁場の衰退が懸念される。本県漁業者のこうむる被害を救済する漁業振興策を講じることについて県の考えを伺いたい。
 (6)、農地の有効利用の継続、農業経営の効率化、担い手への農地利用の集積・集約化の推進等が喫緊の課題となっているが、農地中間管理機構関連事業について、その概要と実施する事業等について伺いたい。
 (7)、養豚業者を取り巻く経営環境は厳しさを増しているが、円安等による飼料高騰に対して県の適切な支援が必要と考えるが、県の取り組みを伺いたい。
 (8)、農林水産物の県外出荷に対する流通条件不利性解消事業が実施されているが、平成26年度の取り組みを伺いたい。また、対象品目について見直しの状況はどうなっているか伺いたい。 
 
(答 弁)仲井眞知事
農林水産業の振興についての御質問の中で、日台漁業取り決めに基づく操業ルールの内容と今後の見通しについてという御趣旨の御質問にお答えいたします。
 昨年4月に合意された日台漁業取り決めの適用水域における操業ルールにつきましては、去る1月24日に開催されました第3回日台漁業委員会において双方の関係者で合意されたところであります。合意された操業ルールでは、取り決め適用水域において、日本側の操業ルールを適用する一定の水域が確保されました。また、漁具トラブルや事故が発生した場合に円滑な解決を図るためのルールが決められております。しかしながら、残された課題も多いことから、引き続き漁業者間の会合を踏まえ、日台漁業委員会で協議していくこととされております。
 沖縄県としましては、今後とも今回合意されたルールの実施状況の検証と本県漁船の安全操業の確保について、引き続き支援していくことといたしております。


(答 弁)高良副知事
農林水産業の振興に関する御質問の中で、農地中間管理機構の機能強化と耕作放棄地の拡大防止についてお答えをしたいと思います。
 優良農地の担い手への集約等、農業の効率化を進める上で農地中間管理機構を活用することは重要であります。
 沖縄県としましては、沖縄県農業振興公社を機構に指定するとともに、機構としての体制整備などの機能強化を図り、関係機関等と連携しながら耕作放棄地の拡大防止に努めてまいりたいと考えております。
 同じく農林水産業の振興に関する御質問の中で、日台漁業取り決めの被害を救済する漁業振興策についてお答えします。
 沖縄県では、日台漁業取り決めによる本県水産業への影響を最小限に抑えるための総合的な対策を行うよう、国に対して強く求めてきたところであります。その結果、国においては、同取り決めによる影響緩和を図るとともに、本県水産業の競争力強化及び漁業経営の安定化を図ることを目的として100億円の沖縄漁業基金の設置を決定し、県内の漁業団体に造成したところであります。
 沖縄県としましては、漁業団体等と連携し同基金を有効に活用し、日台漁業取り決めによる影響を最小限に抑え漁業振興に努めてまいりたいと思います。  以上です。
 

(答弁)
當間環境生活部長
次に、農林水産業の振興についての中の、狩猟免許制度の運用改善についての御質問にお答えします。
 狩猟免許の取得・更新については、鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律において基準が定められておりますが、去る1月に国の中央環境審議会は、鳥獣の保護及び狩猟の適正化について今後講ずべき措置として、わな猟等の狩猟免許取得年齢の引き下げや、一般狩猟における狩猟免許及び登録に係る利便性の向上などを答申したところであり、今後、国において、法改正の検討が進められるものと考えております。また、県では、鳥獣保護事業計画において、鳥獣の捕獲に係る鳥獣ごとの捕獲許可日数や捕獲数等の基準を定めておりますが、現に被害があって必要と認められる場合については許可日数を延長することもできます。さらに、捕獲対象ではない鳥獣についても、現に被害が出ている場合であれば、許可をすることはできますので、被害の状況に応じて対応していきたいと考えております。 
 

(答 弁)山城農林水産部長
 農林水産業の振興についての中の、6次産業化ネットワーク活動交付金の支援内容と県の活用についてお答えいたします。
 農林水産業の振興を図るため、農林漁業者が生産から加工、流通、販売まで取り組む6次産業化を推進することは重要と考えております。国においては、今年度から、地域の創意工夫を生かした6次産業化を支援するため、6次産業化ネットワーク活動交付金を創設しております。具体的な支援内容といたしましては、1、農林漁業者の相談対応を行うサポートセンターやプランナーの配置、2、市場調査や新商品開発・販路開拓等に要する費用の補助、3、加工施設・直売施設等の整備に要する費用の補助となっております。このため、県では、本交付金を活用し、去る12月に相談窓口となるサポートセンターの設置と、プランナーを配置したところであります。
 県としましては、引き続き市町村、関係団体等と連携し、ソフト・ハード両面から6次産業化の支援を実施してまいります。 
 次に、有害鳥獣の捕獲体制強化に向けた射撃場の整備、研修指導体制についてお答えをいたします。
 本県における鳥獣被害防止対策については、関係団体で構成する沖縄県野生鳥獣被害対策協議会や市町村協議会の設置による指導体制を強化するとともに、鳥獣被害防止総合対策交付金を活用し、鳥獣被害防止対策を総合的に推進しているところであります。具体的には、1、市町村協議会が主体となった捕獲活動、2、県が事業実施主体となり、沖縄県猟友会と連携して実施する広域的な捕獲活動、3、県における捕獲等の研修会の開催、4、免許取得等の技能研修に必要な受講料、旅費等経費の支援などを行っております。
 射撃場の整備につきましては、運営主体、費用対効果、環境への影響等の課題もあることから、JA、猟友会等の関係機関と検討していきたいと考えております。
 次に、漁業用燃料高騰対策についてお答えいたします。
 近年の原油価格高騰に加え急激な円安の影響等により、漁業用燃油価格は、平成21年6月の1リットル当たり54円から平成25年9月には86円と約6割上昇しており、県内漁業者の経営を圧迫しております。このため、県では、平成25年度9月補正予算により漁業用燃油緊急支援対策事業を実施し、国が漁業用燃油価格の補塡を行う漁業経営セーフティネット構築事業の漁業者負担金の上乗せ補助を行った結果、加入者が約3倍に増加するなど、漁家経営の安定化に寄与しているものと考えております。
 県としましては、平成26年度当初予算においても、「漁業用燃油支援対策費」を計上するとともに、今回設置される沖縄漁業基金の活用も含め、引き続き漁業者の負担軽減に取り組むこととしております。
 次に、農地中間管理機構関連事業の概要と実施事業についてお答えいたします。
 農地中間管理事業は、農地利用の効率化及び高度化の促進、農業生産性の向上を目的に、農地中間管理機構等が実施する事業であります。当該事業の予算については、新たに県に基金を設置し、主にこの基金を事業費に充てることとしております。
 農地中間管理機構に関連する事業には3つの事業があります。1つ目が農地の借り受け、担い手への貸し付け等を機構みずからが実施する農地中間管理機構事業、2つ目が機構へ農地を貸し出した個人や地域のうち、所定の要件を満たす者へ、市町村が機構と連携し協力金を交付する機構集積協力金事業、3つ目が農地台帳の電子化や、耕作放棄地所有者への意思確認等を通して、機構が行う農地集積・集約の業務を農業委員会が支援する事業などであります。
 次に、養豚業に対する県の飼料高騰対策についてお答えいたします。
 県におきましては、近年の円安等の影響による飼料価格高騰に対処するため、今年度より沖縄振興特別推進交付金を活用し、養豚生産性向上緊急対策事業を実施しております。
 事業内容としましては、生産性向上に取り組む養豚農家を対象として、配合飼料購入費1トン当たり1600円を補助することとしております。また平成26年度は、養豚生産性向上緊急対策事業の継続実施に向けて2億2900万円を計上するとともに、配合飼料製造基盤整備事業により飼料原料の保管施設を整備し、飼料価格の低減を図ることとしております。
 県としましては、今後とも、関係団体等と連携し、養豚経営の安定化に努めてまいります。
 次に、農林水産物流通条件不利性解消事業の平成26年度の取り組みと対象品目の見直しについてお答えいたします。
 農林水産物の県外出荷に際して、輸送コストの一部を助成する農林水産物流通条件不利性解消事業は、平成24年8月から実施しており、平成25年度においては、出荷団体が71団体から111団体に増加しております。平成26年度については、当初予算において、前年度と同規模の約28億円を計上しているところであります。また、平成24・25年度における補助対象品目は、野菜、花卉、果樹、水産物等の戦略品目の中から50品目としており、平成26年度に向けては、肉用牛や豚といった畜産物を初め、花卉、果樹などの追加を要望し、国との調整を行っているところであります。
 県としましては、今後とも県外出荷の拡大に向けて、円滑な事業実施に努めて参りたいと思います。



3番目の農林水産業の振興についてであります。
 その(3)の有害鳥獣の被害が拡大している中、捕獲体制の強化を図るため、狩猟免許の取得、また緩和と。先ほど部長が答弁しておりました、国もその方向で進めていくだろうと。私は、ぜひ県もこの沖縄県の鳥獣被害、ここに先ほど資料を少し配ったんですが、鳥獣被害防止対策といって国に95億円の補助金がありますと、ここに。95億円の補助金ですね。この補助金の中で、例えば野鳥、野生鳥獣の生息数の増大に伴って拡大する農作物被害総額が約200億円、毎年200億円の鳥獣被害が出ていると、全国で。その中で国は95億円の予算をつくって対策に入っているんです。その中でもし沖縄県がその対策をやろうとする場合、施設を設備したり、また野鳥を確保したり、それを全国では2分の1の補助なんですよね。しかし、沖縄県は3分の2の補助率がつきますよという国の国庫のあれがあります。僕は、ぜひそれを活用して、野生鳥獣による被害は経済的被害のみならず営農意欲の減退や耕作物放棄の増加、そういった一因になっていると。地域の実情に応じた鳥獣被害防止対策が必要不可欠であると。国もそういう方向で、そして法律の改正もしております。私は、県もぜひそれに取
り組んでいただきたい。
 先ほど部長の答弁では、市町村との被害防止計画に基づく取り組みを支援していきたいと。市町村と――もちろんこれは当たり前のことであるんですが――狩猟免許、害虫駆除のときに免許を持っている方が沖縄にいなくなったらどうやって駆除するんですか。やはり先ほど質問したとおり、その狩猟免許または害虫駆除、また鳥獣保護のその免許を持っている方々を育成して、部長はその育成に向けても前向きな答弁をしていましたが、その連携について今後の対策について再度お聞きしたいと思っております。 


(答 弁)
中川議員の再質問にお答えいたします。
 先ほど山城農水部長がお答えしたことを踏まえて、もう少し議員から指摘のありました政府の鳥獣被害防止総合対策交付金というものがあって、その中に捕獲技術高度化施設の整備ができるというふうな指摘があります。沖縄の場合は、補助率が非常に恵まれているという事実もあります。そのことを踏まえて、先ほど農林水産部長が答弁したことを前提に、さらに課題がたくさんありますから、課題を整理した上でJAですとか猟友会ですとか関係の機関・団体と課題を整理して前向きに検討していきたいというふうに考えております。以上です。
 
 
農林水産業の振興について(台風被害共済制度)  

平成24年 第1回沖縄県議会(定例会)   第 8号3月1日 

8、農林水産業の振興について。
(1)
、平成23年の台風による県内被害状況について、その概要と  最も被害を受けた農林水産業の状況を伺いたい。
(2)
、農作物等への影響は甚大であるが、県の支援はどうなって  いるか伺いたい。
(3)
、県内の農業就業人口は何人で、就業者の高齢化も進む中で  後継者育成について取り組みを伺いたい。

(4)、県内漁業生産額は年々落ち込んでいるようだが、その要因  を県はどのように分析しているか伺いたい。
 

 
平成24年3月1日 定例会

答弁者: 農林水産部長:比嘉俊昭氏
(4)、農林水産業の振興について。
  本県の農業の振興について。
  本県農業共済制度推進1億3042万円、本県農業が産業として安定し、雇用の役割を果たしていくためには、さとうきびやパイ  ナップル、マンゴー等の安定品目の生産供給体制の整備が必要である。県の強化対策に向けた取り組みを伺いたい。この事業  で共済加入の予測される人数、または対象となる農作物など食料自給率を上げていくための支援策は。
   
(答 弁)

農林水産業の振興についての中で、平成23年度の台風による県内の農林水産業の被害状況についてお答えします。
 平成23年に襲来した台風は、5月28日の台風2号から9月15日の台風15号までの5個となっております。これによる農林水産業の被害状況は、被害が最も大きい農作物が684000万円、農業用施設関係が8億9000万円、畜産関係が8000万円、林業関係が2億円、水産業関係が7億2000万円となっており、その被害総額は約87億円となっております。
 次に、台風被害に対する県の支援についてお答えします。
 台風被害に伴う県の支援としては、台風の事前・事後の対策等を取りまとめたマニュアルを作成し、農業改良普及センターに営農相談窓口を設置するとともに、被災農家に対し、病害防除の徹底や樹勢等の回復のための肥培管理などの指導を行っております。また、農家の経営安定を図るため、農林漁業セーフティネット資金の借入農家209件、借入額約111000万円に対し利子助成を行うとともに、既に農業制度資金を借り入れた農家7件に対し償還猶予を行ったところであります。台風等の被害に対する被害農家への支払共済金は、平成24年1月現在、さとうきびで約4億7500万円、水稲で約1700万円、野菜等の園芸施設で約1億9500万円を見込んでおります。また、漁船については、漁船保険制度による保険金額が平成24年2月現在、約2800万円となっております。

次に、沖縄型農業共済制度推進事業の内容についてお答えします。
 沖縄県は、台風接近が年平均7.4個と全国平均の約2倍もある台風常襲地域であり、過去20年間平均の農産被害額は約222000万円となっております。その影響から本県の共済掛金率は高く、特に園芸施設共済では全国平均の2.8倍、さとうきびでは1.3倍となっております。そのため、県では、沖縄振興特別推進交付金を活用した沖縄型農業共済制度推進事業において、ハウス等を対象とした園芸施設共済と、さとうきびを対象とした畑作物共済について農家負担掛金を全国並みに軽減するため、約1億3000万円の予算を計上しているところであります。その効果としては、現在の園芸施設共済加入率15.8%、畑作物共済39%から平成26年度を目標にそれぞれ70%に改善を図っていく考えであります。
 なお、これらの改善に伴う対象農家につきましては、園芸施設共済が平成22年度の821戸から平成26年度には4200戸、畑作物共済が平成22年度の4776戸から平成26年度には1万500戸を予定しております。

 

平成21年 第 3回 沖縄県議会(定例会)    第 9号  2月26日
 5、沖縄の食文化であるヤギ生産に向けて県の取り組みについて。
 
沖縄のヤギ料理は全国的にも珍しく、行事に欠かせない食材として沖縄の伝統的な食習慣の中で生まれはぐくまれてきました。
 県内のヤギ生産農家やヤギ料理店など関係者により受け継がれ、ヤギの食文化の発展と継承を図るためこれまで努力を重ねてきましたが、全島山羊フェスティバルが途絶え、そのためにヤギ生産農家が減少しております。
 私は、沖縄ブランドアグーを初めとする沖縄にしかない全島山羊フェスティバルを再び開催し、ヤギ生産物を一同に展示即売し、農家の生産意欲と県民のヤギ食文化に対する意識の啓発を図るために、仲井眞知事を初め県の協力を求めるために質問をしております。
 (1)、ヤギ農家数の飼育状況について、北部・中部・南部についてお伺いしたいと思います。
 (2)、ヤギの屠殺場について、県内において、現在名護食肉センターでしかヤギの屠殺ができず、ヤギ農家は大変困っております。JAおきなわの5支店のヤギ部会長は、県知事に対し沖縄県南部食肉センターのヤギの屠殺・解体の再開と安全なヤギ肉供給体制確立を図るため要望しているが、改善されていない現状について。
  3)、ヤギの屠殺においてTSE狂牛病検査を行った経緯があるか。
 (4)、全国でヤギによるTSE狂牛病に近い病気が発生したことがあるか。
 (5)、BSEまたTSE狂牛病に伴い農家にヤギの屠殺検査負担がかかっております。牛・ヤギの屠殺・解体に県の助成制度ができないか。
 (6)、オーストラリア等の牧畜の盛んな国々から沖縄県に冷凍ヤギ肉が輸入されているが、県は食の安全性から輸入ヤギの検査を行っているのか。

 

(答 弁)
続きまして、沖縄の食文化であるヤギ生産に向けての県の取り組みについての中の、ヤギの屠畜において、TSE検査をした経緯についてにお答えいたします。
 牛についてはBSE、ヤギについては伝達性海綿状脳症と呼ばれております。
 平成8年と畜場法施行規則の一部改正によりTSEが検査対象となる疾病に指定されました。その後、国の通知により平成14年4月1日からは、屠畜場で屠殺される12カ月齢以上の綿羊及びヤギの頭蓋、脊髄及び胎盤、並びにすべての綿羊及びヤギの扁桃、脾臓、小腸・大腸の除去及び焼却が義務づけられました。
 さらに、規則の改正によりまして平成17年10月1日からは、生後12カ月齢以上のヤギについてTSEスクリーニング検査を実施することとなり、現在に至っております。
 なお、本県では平成17年10月1日から平成21年1月31日までに5392頭のヤギについてTSEスクリーニング検査を実施しておりますが、すべて陰性でございました。
 続きまして、輸入ヤギ肉の検査についてにお答えいたします。
 輸入食品の検査に関しましては、一義的には国の検疫所が行うこととなっており、県としては、これまで輸入ヤギ肉の検査を実施しておりません。しかしながら、輸入食品の安全性に対する県民の不安もあることから、県では次年度から国の検査を補てんするため、沖縄県食品衛生監視指導計画に基づき県内で流通する輸入食品についても収去検査を実施し、安全性を確保していきたいと考えております。
 福祉保健行政についての、ヤギの飼育と健康づくりについて一括してお答えいたします。
 ヤギの飼育等農作業で適度に身体を動かすことや動物との触れ合いによるストレス解消等も健康づくりのための一つの方法になり得ると考えられます。
 県においては、県民に日常生活の中で健康づくりを実践してもらうように、「頑張りすぎず適度な運動 今より10分(1000歩)多く歩こう!」等の標語を盛り込んだ「チャーガンジューおきなわ9か条」を決定し、広く周知を図っているところであります。
 また、「健康おきなわ21」で平均寿命の延伸を目標設定しており、男女の平均寿命が現状よりも延び、かつ男女とも全国順位が上位になることにより、健康・長寿をアピールすることができると考えております。

 
  (答 弁)
沖縄の食文化であるヤギ生産に向けての県の取り組みについての御質問で、ヤギの飼育状況についてにお答えいたします。
 本県におけるヤギの飼育状況は、平成19年12月末現在で、飼養戸数1512戸、飼養頭数9942頭となっております。そのうち、北部地域が546戸で3238頭、中部地域が276戸で2014頭、南部地域が367戸で2295頭となっております。
 同じく沖縄の食文化で、ヤギ屠畜施設の整備についてにお答えいたします。
 沖縄本島におけるヤギの屠畜は、と畜場法の改正に伴い平成14年度までに新基準に見合う改善が義務づけられたことから、平成15年3月に整備された名護市食肉センターのみで実施しております。
 当センターの年間屠畜処理能力は2000頭で、平成19年度の実績は627頭と、約32%の稼働率となっております。
 南部地域に新たなヤギの屠畜施設を整備することについては、沖縄県食肉センターにおける施設整備等を検討してまいりましたが、屠畜頭数の確保や採算性等の課題があり、現状では厳しいものと考えております。
 同じく沖縄の食文化で、ヤギの病気についてにお答えいたします。
 ヤギの伝染病には、神経系の異常を特徴とするスクレイピーがありますが、これまで国内におけるヤギでの発生報告はされておりません。
 同じく沖縄の食文化で、屠畜費用に対する県の助成についてにお答えいたします。
 肉用牛及びヤギの屠畜には、屠場使用料、内臓処理料、特定危険部位処理料及び冷蔵保管料等の諸経費が必要となっております。
 県としましては、これらの経費については、屠畜場の利用者が負担することが基本であることから、屠畜費用の助成については困難であると考えております。
 以上でございます。




 そして再質問の5、沖縄の食文化であるヤギ生産に向けて、先ほど部長は、ヤギの屠殺場の件で、前は北部食肉センター、中部にもあったんです、ヤギの屠殺場が。現在は北部にしかない。先ほど数字でも示しておりましたが、ヤギ農家が北部に546ですが、中南部で大体500戸数超しています。頭数で言ったらほとんど中南部の方が多いんです、ヤギの頭数で言ったら。それをやはり南部にも屠殺場をつくるべきだと。その理由は、南部食肉センターの改造をしたときに、現在の南部食肉センター、北部を改造したときに、沖振法かまたは農林水産省の予算をかけて改造したはずであります。なぜそのときにヤギの屠殺場までできなかったのか、これをお伺いしたいと思います。
 それと、皆さん御存じのように、ヤギの屠畜はそんなに難しいものじゃないんです。例えば、ぜひ議員の皆さんに報告したいと思います。
 ここに「自家用とさつ届」とあります。(資料を掲示) この「自家用とさつ届」というのは、県に申請すれば、自分たちの自宅の近くでもヤギの屠殺ができます。それは、そのかわり獣医の診断書が必要なんですが、獣医の診断書があれば南部でもどこでも、そのかわり条件が自家用となっております。これで過去に屠殺した経緯があります。もし部長これに答弁できればお願いしたいと思います。
 そのように、私が言いたいのは、離島の方々が名護まで来て屠殺して、また離島に持って帰っているかと聞きたいんです。私は、平成12年でしたか、地方分権一括法が施行されまして、その中で、知事が持つ権限が自治体に移譲できます。それを移譲することによって久米島でも、そして宮古・八重山、大東でもその屠畜ができるものだと思っています。これができるかできないか、僕はもう一度答弁していただきたい。
 理由は、そうしなければ食の安全を守られますかと。県は黙認するんですかと言いたい。それをすることによって沖振法の予算を使いながら、離島にもちょっとした屠殺場をつくって、その活用をする。それを、じゃ、また恐らく部長は獣医の話をするでしょう、予測していますから。これも私調べました。
 獣医は獣医の許可証をもらわないといけない。沖縄県の職員として獣医を退職された方々が78名おります。20名は本土に帰っております。現在58名が沖縄県。60歳から70歳までですね。退職された方がいます。その方々が北部に6名、中部に21名、南部に22名いるんですよ。この22名いる獣医を活用して、その獣医の免許があればこのヤギは大丈夫ですよと、健康ですよという診断書を出せば屠畜ができるんです。ですから私は、ヤギ文化はこの沖縄県においては、やはり県が率先して先頭になって、恐らく密殺されているところもまだあると思いますよ。それを県はしっかり予算をつけて、そして獣医もつけてこのヤギの屠殺、地域のニーズにこたえるべくやっていただきたい。
 また、嶺井光議員からも南部の方でこの一般質問が出ておりました。西銘恒三郎衆議院議員からも、県でできることは県でしっかりやりなさいと。国でできる仕事は私たちも国でやるし、予算の措置もいろんな知恵を出せばできるだろうと。なぜできないできないと言って県は断るのかが不思議でしようがありません。
 この施設はそんなに金がかかるものじゃありませんので、施設整備をすれば屠殺場はできます。ぜひ答弁をお願いしたいと思います。
 それと知事、これは要望というか感謝を申し上げます。
 知事、ぜひ全島山羊フェスティバル、1等1席は仲井眞知事賞ということでつけていただいて、また1等2席は髙嶺善伸議長賞ということでヤギ生産部会、また牛も含めて、市町村においての共進会もあるんです。南部でも糸満でも読谷でもあります。しかし、それを集めた総合的な全島大会がありませんので、ぜひ全島山羊フェスティバル、知事を先頭にお願いしたいと思います。
 以上で終わります。
 
 
(答 弁)
それから、全島ヒージャーフェスティバルの知事賞、もう喜んで出させていただきたいと思います。


(答 弁)
 ヤギの自家用屠殺の件で少しつけ加えさせていただきたいなと思いましてお願いしました。
 やはり過去に食中毒事件が発生しているんですね。そういうことで中毒の発生、食中毒を発生させないことと、動物由来の感染症を未然防止することを考えますと、やはり県民に安全で衛生的な食肉を提供していただけたらなというふうに考えております。
 それから、地域による屠畜場に運び込むのが大変じゃないかということがありましたけれども、一応久米島とかそこに県の検査員が出向いて、月2回ほどとか集中的にやっております。
 それから、やはり地域指定ということもあります。これは南北大東だとか、その地域で食べるということを前提に指定をしていることもあります。ですけれども、ここでまた持ち出すことはできないんですね。検査を受けてないのは持ち出しができませんので、やはり今、地域ブランドだとかヤギブランドを考えるときには、安全であるというお墨つきをいただいた方がいいんじゃないかなというふうに思いますので、できたら屠畜検査を受けていただきたいなということがうちからの要望でございます。よろしくお願いします。
 

(答 弁)
と畜場法の第13条で、屠畜場以外の場所において食に要する目的で獣畜を屠殺してはならないとなっております。ですから、市町村に権限移譲をこの部分だけを、検査の権限の一部だけを市町村に権限移譲というのはできないんじゃないかというふうに考えております。
 
(答 弁)

それではヤギに関する再質問で、南部地域のヤギ屠畜場ができなかった経緯についてお答えいたします。
 平成8年のO157の発生に伴い、と畜場法施行規則が改正され、ヤギ、豚の屠畜施設は平成14年3月までに新基準を満たすよう改善が義務づけられ、さらに平成13年のBSEの発生に伴い、ヤギと牛の屠畜施設にあっては新たにBSE対策が必要になりました。
 沖縄県食肉センターにおきましては、豚と牛の屠畜施設は改善したものの、ヤギ屠畜施設については採算性の問題から改善ができず、平成14年4月よりヤギの屠畜は実施しておりません。
 また、南部地域のヤギ農家にあっては、名護市食肉センターへ出荷するため輸送費の負担軽減が課題となっております。
 肉用牛農家においては、家畜市場への共同出荷を業者に委託することで、輸送コストの低減を図っている事例があります。
 県としては、ヤギ農家においても輸送コストの低減を図るため、生産者団体等に対し共同出荷等を提案しているところでございます。
 以上でございます。
 


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